僕がレンズの保護フィルターに救われた話。
後悔しないために。
手元にフィルムカメラとレンズがあると想像してください。
あとはフィルムさえあれば写真を撮ることはできます。
ですが僕はここでもうひとつ、レンズの保護フィルターをつけてから撮影することを強くお勧めします。
保護フィルターがなければ僕は絶対に写真を撮りません。
今日は僕が巷では不要と言う意見さえある保護フィルターに救われたよって話です。
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そもそも保護フィルターとは
保護フィルターとは読んで字のごとく「レンズの前面を保護するフィルター」のことです。「レンズプロテクター」とも言います。
もし万が一レンズに傷がついてしまうシチュエーションになったとしても、私が変わりに守ってあげるねっていうカメラ用品です。
スマホの保護フィルムと一緒ですね。
そしてこのフィルターはレンズだけでなく精神の保護もしてくれます。
例えば前から歩いてきたいたずらっ子がすれ違いざまに、ぺたっとレンズを触ったとしても大丈夫。
保護フィルターがあれば「やめてねー」とにっこり笑うことができます。実話です。
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保護フィルター不要論
そんなん絶対につけるべきじゃないか。
もちろんいいところだけみれば絶対につけるべきでしょう。
でもそうとも言い切れない欠点もいくつか存在します。
中でも一番大きな欠点をあげるとそれは、
「写りに影響が出る」
というものです。
単純にレンズの前にもう一枚ガラスを挟むわけで、極端に言えばフィルターをつけて撮った場合はもうそのレンズで撮った写真とは言えないのではないかと。
カメラを趣味としていない方からみれば「何を大げさな」と思われるかも知れませんが、そんな世界です。
実際に僕が知っているアマチュア写真家の方々にも何人かそういう方がいらっしゃいます。
実際のところどうなのかと言われると、画質に関しては目でわからないくらいの小さな影響しかないのではないかと思います。
保護フィルターをつけて撮った写真とつけなかった写真の差がわかるかと言われれば僕はわかりません。
「逆光時にフレアが出やすい」という点の方が重大かもしれません。これはおそらく間違いありません。
フレアが起こる要因を考えてみると影響がないわけがありません。
でも逆光時のフレアを完全に除去することはそもそも不可能です。
どんなに気をつけても防止することはできません。
なので個人的には気にしすぎるのもなあと思っています。
まあこんなのは人それぞれです。本人がフィルターがあるせいで気持ちよく写真を撮れないと言うのであれば必要ないものです。
僕はそんなこたどうでもいいからさっさとつけろ、と言いたいのではありません。
初めてカメラを持つならとりあえずつけておいたほうがいいのではないか、と言いたいだけです。
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保護フィルターがあってよかった話
実際に僕が保護フィルターに救われた話をしますね。
写真を始めたての頃、少し遠くに撮影に行った時のことです。
僕はすべり台をみるとつい滑ってみたくなるタイプの人間なのですが、その日撮影に行った公園にはとても見事なすべり台がありました。
普段であれば友人に荷物を預けてから滑るのですが、その日はあいにく一人での撮影。
手の届かない場所にカメラを置いて滑るのも心から楽しめないと考えた僕は迷った挙げ句、カメラと一緒に滑ることを決意しました。
普段はストラップをつけて肩から下げているのですが、すべり台の特性上このままでは危険だと判断し、僕はカメラを手に持って滑ることにしました。
皆さんすでにおわかりかと思いますが、僕はそのカメラをすべり台の頂上から滑らせてしまったのです。
カメラは僕が頂上でバランスを崩すのと同時に先にすべり台を滑っていってしまいました。
僕も急いで後を追いカメラをみてみると、レンズは粉々になり本体も傷だらけになっていました。
不幸にもそのカメラは買ったばかりのNIKON F3。ワンオーナーのとてもきれいなカメラでした。
本当に落ち込みました。
二度とすべり台なんて滑るかと思いました。
僕は家に帰るしかありませんでした。
ところが。
家に帰って改めてカメラを見た僕はびっくりしました。
なんと粉々に砕けていたのはレンズにつけていた保護フィルターだけでレンズには傷一つついていなかったんです。
僕はこの時心から思いました。
本当にレンズ保護フィルターをつけていてよかったと。
F3が傷だらけなのは何も変わらないですけど。
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保護フィルターが必要な人
保護フィルターが必要か不要かは人によります。必要ない人は一生必要ないものです。
ですがカメラを常に持ち歩く人や少しでもレンズの扱いに不安がある方には保護フィルターは必要なものだと思います。
どんなに気をつけていても事故は起こるので。
汚れがついたりほこりが入るのも防げますし。
そしてフィルム、デジタルに関わらず今からカメラを買う方はとりあえずつけておきましょう。
保護フィルターの影響で写真が劣化していると感じたらすぐに外せば良いだけです。
レンズに傷がついてからでは遅いです。
修理もできますがいくらかお金はかかります。
どっちにしろカメラは大切に扱いましょう。
僕はすごく反省しています。
最後に、本筋には関係ありませんがもし僕のようにカメラを落としてしまった方、不安であればカメラを買ったお店の店員さんに相談してみてください。
見た目には無事でも中がどうなっているかは素人目にはわかりません。
簡単になら見てもらえることもありますし、駄目でも修理業者を紹介してくれます。